天然色素
クチナシ黄色素
クチナシの果実から得られた、水溶性のクロシンおよびクロセチンを主成分とするものをいう。美しい黄色を呈するが、光、酸にはあまり強くない。
アカネ科クチナシ(Gardeniaaugusta MERRILL var.grandiflora HORT., Gardenia ja-smineoidesELLIS)の果実より、室温時水もしくは含水エタノールで抽出して得られたもの、またはこれを加水分解して得られたものである。主色素はカロテノイド系のクロシンおよびクロセチンである。
簡略名:カロチノイド、カロチノイド色素、カロテノイド、カロテノイド色素、クチナシ、クチナシ色素、クロシン
[性状]粉末/液体
[食品への表示例]クチナシ黄色素、着色料(カロチノイド)、カロチノイド色素、カロテノイド色素、着色料(カロテノイド)、着色料(クチナシ)、クチナシ色素
[用途] めん(乾めん、中華めん)、冷菓、漬物、菓子、水産加工品。
アカキャベツ色素
アブラナ科キャベツ(brassica oleracea L.var.capitata DC)の赤い葉(赤キャベツ、紫キャベツ)より、室温時弱酸性水溶液で抽出して得られたものである。
主色素はアントシアニン系色素のシアニジンアシルグリコシドである。
赤色~紫赤色を呈する。
別名:ムラサキキャベツ色素
簡略名:アカキャベツ、アントシアニン、アントシアニン色素、野菜色素
[性状]粉末/液体
[食品への表示例]アカキャベツ色素、ムラサキキャベツ色素、着色料(アカキャベツ)、
アントシアニン色素、着色料(アントシアニン)、野菜色素
[用途] 冷菓、ゼリー、飲料、漬物、キャンディー、シロップ
[色素のpH 変化]
アカキャベツ色素添加量:0.050 %
コメント:pH 3.0 で鮮明な紫赤色、pH 5.5 で薄い紫赤色、pH 8.0 で紫青色になる。
アカキャベツ色素はpH 3.5 以下の領域で安定であり、pH 3.5 以上の領域では経時的な安定性はよくない。
赤ダイコン色素
アブラナ科ダイコン(Raphanus sativus LINNE)の赤紫の根(赤ダイコン)より、室温時水、弱酸性水溶液又は含水エタノールで抽出して得られたものである。
主色素はアントシアニン系色素のペラルゴニジンアシルグリコシドである。
簡略名:アカダイコン、アントシアニン、アントシアニン色素、野菜色素
[性状]粉末/液体
[食品への表示例]アカダイコン色素、着色料(アカダイコン)、着色料(アントシアニン)、
アントシアニン色素、野菜色素
[用途] 漬物、ゼリー、キャンディー、飲料、冷菓
[色素のpH 変化]
アカダイコン色素添加量:0.066 %
コメント:pH 3.0 で鮮明な赤色、pH 5.5 で薄い赤紫色、pH 8.0 で紫色になる。
アカダイコン色素はpH 3.5 以下の領域で安定であり、pH 3.5 以上の領域では経時的な安定性はよくない。